お子さんが学校健診で視力低下を指摘されて受診されることがとても多いです。現在は義務教育でITデバイスの使用が当たり前になっています。

子供たちは授業中からタブレットを操作し、家に帰ってからテレビや携帯をみてゲームもして、、近見作業が日常的になっていますよね。

アジア人は遺伝的な背景もあわさって近視の子がの割合が高くなってきているのが社会問題になってきています。

 

見にくくなってきて眼科にいったら「そろそろ眼鏡だね」と言われたけど、眼鏡すると近視ってわるくなるの?

皆さんよく疑問に思っていると思います。

 

実はこの疑問についてはいまだに明確な回答はでていません。今まで多くの研究者が今まで眼鏡をすると悪くなるのか、変わらないのか、を調べており、さまざまな報告があります。

度数が強すぎる眼鏡をすると近視が悪くなるのは間違いないといえますが、一番よく見える度数で強すぎない眼鏡(完全矯正眼鏡)をするべきか、弱めの眼鏡をするべきか、はたまた眼鏡はかけずなるべく裸眼で過ごすのか。

 

いくつかの無作為比較試験では完全矯正眼鏡の方が近視が進みにくいという報告があります。ただし、注意点として患者背景を調整していないため、結果の解釈には注意が必要です。

一方、多くの後ろ向き研究(過去のデーターを振り返って検討する研究)で背景因子をそろえて検討すると、低矯正眼鏡の方が近視が進行しにくいという結果が報告されています。

また、眼鏡をしない子と眼鏡をした子をくらべると眼鏡をしていない子は近視が進みにくかったという報告もあります。

 

しかしそもそもなぜ眼鏡をするかと考えるとQOV(見え方の質)を保つためです。見え方がわるいと階段でころんでしまったり、道の段差でつまずいたりすることもあります。車の運転は0.7必要ですが自転車を乗るときは視力検査はしていませんよね。実はあまり視力がない状態で自転車にのって、事故にあっては取り返しがつかないことになります。また、黒板がみえず学業に支障をきたすこともありえます。見えずに授業についていけなくなるのは避けなければなりません。

 

結局眼鏡はいるの?いらないの?どっちなの?となりますが、結論としてはケースバイケースになると思います。

裸眼視力0.3くらいだけど、学校の席が一番まえで困っていないよ、自転車ものってないよ、という子は様子を見ることもあります。

斜視があったり、眼が疲れやすい子、スポーツなどで見え方の質にこだわる子などは早めに眼鏡・コンタクトをすすめることもあります。

また、最近は近視がすすむメカニズムの解析が進んでおり、それを踏まえた小児用の近視が進みにくくなる眼鏡が作れるようになりました。

 

いままでよく議論された眼鏡をかけるか、かけないか問題はものすごい勢いで進化し続けている近視分野の研究とそれにつづく技術進歩により終止符が打たれるのかもしません。

 

わが子はどうしたらよいのか、相談したい方は遠慮なく当院へおこしください。