斜視・弱視

斜視とは?

斜視とは両眼の視線がそろっていない状態をいいます。
年齢によって考える病気は異なり、治療目的も異なります。
小児におきる斜視の多くは共同性斜視といわれ、眼の運動機能に異常がない場合が多いです。子供で斜視がおこると両眼で一つのものをみる機能が落ち、立体的にものをみる力(立体視)が育ちにくくなりますので、治療では立体視の獲得を目指します。

間欠性外斜視

時々片眼が外側に外れる状態がみられます。意識すれば両眼の視線をそろえることができるため、立体感は得られますが、視線が外れる頻度が多くなったり、ズレの角度が大きくなったりすると眼精疲労や見た目で問題になります。

調節性内斜視

もともと遠視があり、近くを見るときにより眼が強くでて、内斜視になります。
眼鏡をかけることで斜視が改善します。

乳児内斜視

どちらかの眼が内側によっている状態が継続するため、両眼で一つのものを見ることができず、立体的にものを見る力が育ちにくい状態です。早期に手術加療することが望まれます。

急性内斜視

共同性斜視でありながら複視を自覚します。スマートフォンを多く使う中高生でみられることがあります。使用をひかえることで自然に軽快することがありますが、最終的に手術治療の適応となる場合もあります。

大人の方の場合

大人の方で物が急に二つにみえるようになった場合は全身の病気がかくれていることがあります。非共同性斜視といわれ眼の動きの制限がでている場合が多いです。採血検査や頭の中の精密検査をおすすめすることがあります。治療は二つにみえるのを改善することが目的になります。眼鏡にプリズムといわれる特殊な膜をはったり手術治療をしたりすることで複視の改善を期待します。